子供がしっかりと社会に馴染み、自分で考える力を持って歩んでいくためには、家庭という“宇宙”の中心にある「夫婦の情愛」が土台となります。そしてその土台は、ただ親としての言動だけでなく、星の配置が教えてくれる“魂の在り方”とも深く結びついています。
親として、人生の先輩としての夫婦の姿は、子供の心に深い影響を与えます。占星術で見ると、親の太陽星座・月星座が家庭内での安定感や愛情表現にどのように影響するかが分かります。たとえば、母親の月が穏やかな配置ならば、子供は情緒的な安心感を得やすいですが、もしその月が挑戦を受ける位置にあれば、感情の起伏や不安も見られやすくなります。
「子供の幸せ」を願って子育てに励む親であっても、占星術の知識をもって自分自身の欠点・強みを理解できていないと、知らずに感情の影響を家庭に持ち込んでしまうことがあります。星は、その影響を映し出す鏡ともなるのです。
例えば、夫婦が太陽星座で価値観が近くても、月星座や金星星座で愛情表現が違えば、子供にはしばしば「愛されている」という実感が伝わりにくくなります。親が互いにケンカをしたとき、占星術的には、どちらの火星の配置が強いか、怒りや反応性がどのように出やすいかを見通せると、対話のしかたを変えるヒントが得られます。
感情が高ぶってしまったときは、すぐに言い返すのではなく、「なぜ私はこう感じたのか」「この言い方は子供にどう響くだろうか」など、自分のチャートの月・火星の動きを意識することが大切です。星の配置は、私たちに感情の傾向や癖を教えてくれるからです。
ケンカや誤解は完全に避けられるものではありません。しかし、星の光を借りて「未来の影響」を見据えた言動を選ぶことで、夫婦の絆が深まり、やがて子供も、親の後ろ姿から「愛と責任」「調和と理解」のあり方を学んでいくでしょう。
このように、家庭の礎を築くには、情愛だけでなく、星の言葉を聞き、自らのチャートを知り、自分自身の愛の表現を育てていくことが必要です。親子の絆は、ただ育てるものではなく、双方の魂を育てる宇宙の贈り物となるのです。